Daily Archives: 2022年12月28日

撮らない選択をしたこと


ある歌を聴いていて思い出したこと。
夫の具合が悪くなって身体も顔つきも元気がなくなってきた頃、私は夫の写真を撮らなくなった。多分亡くなる1ヶ月前位から撮ってない。まぁその間はほとんど入院していて会えなかったけど。撮っていいか聞くのもなんか違うし、本人はいつもの自分ではない姿は撮られたくないとか、写真で残してほしくないとか思っているかもしれない、なんて考えたら撮れなくなった。喋るのだって大変だったし。嫌な思いは体調だけにしたかったし。お互いに写真を撮る人だったので余計に考えた。最期まで懸命に生きた夫の姿を残しておけば良かったのか、とふと考えることもある。

でもね、夫は最期まで生き抜いたし、前向きな気持ちはあの元気なままの夫だったし、みんなにはその夫を覚えていてもらいたいから撮らなくてよかった、それで良かったと自分では思っているのよ。

もし元気のない夫の姿を写真に撮っていて、いつかそれを見たら淋しくて私が泣いちゃうかもしれないからこれで良かった。と、今は納得している。未来の私はどう思うか分からないけど。じゃあなんでこんなこと書くのかって?思ったから書いたのよ、ただそれだけ(笑)

今は娘にお父さんを身近に感じてもらえるように娘と夫のツーショット写真をテレビの前に並べている。娘には元気なお父さんを見ていてほしい。あの世でも元気に過ごしているよと話しているしね。娘がお父さん大好きって言ってくれると本当に嬉しいのよね。「お父さん、めっちゃ背が高くてスラッとしててめっちゃ面白くて優しくてかっこよかったんだよ」って娘に話したらね、娘は笑いながら照れながら?「ガッチャマンのほうがかっこいい」と言っていた。ガッチャマンおそるべし。

写真は今年撮ったやつ。落ちていた紅葉が輝いていたのよ。